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奄美大島の飲み屋街は屋仁川(やんご)|6回通って選んだ名瀬・笠利の9店

奄美大島の飲み屋街は、名瀬の「屋仁川(やんご)通り」である。ここが奄美群島でいちばん大きい。

通りの長さはおよそ400メートル。そこに200軒以上の居酒屋・スナック・バーが並んでいるという。歩いてみると、確かにそのくらいある。昼は静かで、夜になると別の街になる。

私はこの島に6回通った。目当ては黒糖焼酎と島料理である。

この記事は、1店ずつ報告してきた奄美の全9店を1本にまとめたものだ。屋仁川を中心に、空港近くの笠利町用安まで。すべて筆者が実際に呑んで食べた店だけを載せている。

目次

屋仁川(やんご)通りはどこにあるか

奄美市名瀬にある。名瀬港から歩いて10分ほど。

⚠️ 注意したいのは空港からの距離である。奄美空港は島の北端の笠利町にあり、名瀬までは車で40〜50分かかる。「空港に着いてすぐ呑める」場所ではない。この記事の最後に、空港近くで寄れる2店も載せている。

まずは屋仁川とその周辺、名瀬エリアの7店から。

脇田丸|迷ったら、まずここ

脇田丸の外観

水産会社直営の漁師居酒屋。古仁屋直送の舟盛りと、ヤコウ貝の刺身が名物だ。屋仁川通りの看板横という分かりやすい立地で、筆者の名瀬呑みの出発点になった店。初めての奄美で1軒目に迷ったら、まずここで間違いない。

→ 詳細記事:脇田丸|奄美・名瀬「屋仁川通り」の看板横で呑む漁師居酒屋

呑みんちゅ|地元の流儀を教わった店

呑みんちゅの外観

地元の人が通う居酒屋。ロックグラスに並々と注がれる黒糖焼酎、イカ墨汁、焼き海老。ここで覚えた「17時に入って1時間で出る」という流儀は、いまや筆者の呑み歩きの基本になっている。人気店なので満席にも当たりやすい。早い時間が狙い目だ。

→ 詳細記事:呑みんちゅ|奄美・名瀬の地元居酒屋で覚えた「17時に入って1時間で出る」流儀

たかくら|ハブ酒デビューと外れなしの料理

たかくらのハブ酒

ハブ酒を瓶ごとドンと出してくれる店。そして料理が全品外れなし。お通しの豚味噌から、もずくの天ぷら、串カツ、サーターアンダギーまで、何を頼んでも腕を感じる。攻めの一杯と確かな料理を両方求めるなら、ここだ。

→ 詳細記事:たかくら|奄美・名瀬でハブ酒デビューした夜。料理は全品外れなし

大島料理かめ|「観光客向け」を良い意味で裏切る店

大島料理かめの外観

地元の知人に「観光客向き」と教えられて入った店。ところが黒糖焼酎は並々、ボリュームは十分、長寿草の天ぷらまで揃う実力店だった。筆者はここで「長寿草天ぷらぞうめん」という食べ方を発明した。入りやすい構えなので、奄美初心者にもおすすめ。

→ 詳細記事:大島料理かめ|奄美・名瀬の「観光客向け」で発明した長寿草天ぷらぞうめん

若大将|忘れられない焼き車海老

若大将の外観

初めて屋仁川に来た夜、最初に入った店。串に刺さってピンとまっすぐな焼き車海老が、いまだに忘れられない。あまみ六調30度のロックに、ジョッキで出てくるチェイサー。その後の訪問では店休日に当たり続けていて、再訪は筆者の宿題になっている。

→ 詳細記事:若大将|奄美・屋仁川で最初に入った店の焼き車海老が忘れられない

瀬里奈|到着日の15時、鶏飯で開会式

瀬里奈の鶏飯

アーケード街ティダモールにある、1974年創業の地産地消レストラン。通し営業でアイドルタイムがないため、ほとんどの店が閉まっている到着日の15時でも、温かい鶏飯にありつける。筆者は奄美に着くたび、ここの鶏飯と黒糖焼酎「じょうご」の水割りで遠征の開会式をしている。

→ 詳細記事:瀬里奈|奄美・名瀬で15時でも鶏飯が食べられる店【実訪3回】

en- Hostel & Café bar|2軒目はカフェバーで珍しい一杯を

en- Hostel & Café barの外観

ホステル併設のカフェバー。冷凍庫でキンキンに冷やした40度のAMAMI ISLANDをストレートで、ラム樽熟成の「神喜の目醒め」をロックで。居酒屋では出会えない黒糖焼酎の飲み方を教えてくれる。鶏飯風ホットサンドも見事。宿を兼ねられるのも強い。

→ 詳細記事:en- Hostel & Café bar|奄美・名瀬でキンキンに凍らせた40度の黒糖焼酎を飲る

定点観測:油ぞうめんは店ごとにこんなに違う

奄美の郷土料理・油ぞうめんを、筆者は行く先々で頼み続けている。同じ料理でも、店ごとの個性がはっきり出るのだ。

汁の量特徴
脇田丸多過ぎず少な過ぎず小魚の出汁が効いた中庸の完成形
たかくら少なめツルッと軽快、酒の締めに良い
大島料理かめ多め天ぷらを浸す「天ぷらぞうめん」が可能

3店食べ比べて、どれが正解ということはない。強いて言えば、全部頼むのが正解である。

黒糖焼酎の楽しみ方も、店ごとに広がる

奄美でしか造れない黒糖焼酎。この島の店々で、筆者はいろいろな飲み方を教わった。

ロックグラスに並々と注ぐ「並々文化」は呑みんちゅでもかめでも健在。ロックにチェイサーのお冷を添えるのが筆者の基本形で、若大将ではチェイサーがジョッキで出てきた。度数は25度と30度に大きく分かれ、しっかり飲みたい夜は30度。enでは40度を冷凍庫で冷やしてトロトロのストレートという飛び道具や、ラム樽熟成という変化球にも出会った。そしてたかくらでは、黒糖焼酎の先にあるハブ酒まで。詳しくは各店の記事でどうぞ。

家で試すなら

ここまで店での飲み方を書いてきたが、黒糖焼酎は通販でも買える。

私が名瀬の若大将で飲んだのは、「あまみ六調」の30度をロックだった。25度と30度では、口に入れたあとの残り方がまるで違う。島で30度を選んだ夜のことを思い出したいときは、同じものが家でも手に入る。

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まとめて飲み比べるなら、ふるさと納税という手がある

もうひとつ、白状しておきたいことがある。

私は3年続けて、黒糖焼酎をふるさと納税で取り寄せている。

  • 2023年——徳之島町の「奄美の風」4本
  • 2024年——徳之島町の5本セット
  • 2025年——天城町の「奄美」25度

ここで気づいたことがある。3年とも徳之島だった。

私が呑みに行くのは奄美大島である。それなのに、取り寄せているのは徳之島の焼酎ばかりだ。意識してそうしたわけではない。返礼品を選んでいるうちに、毎年そうなっていた。

ただ、これは間違いではない。この記事の前のほうに書いたとおり、黒糖焼酎は奄美群島でしか造れない。徳之島は奄美群島である。奄美大島も徳之島も、同じ資格を持っている。

1本だけ試すなら、前に挙げた「あまみ六調」でいい。何本かまとめて銘柄の違いを確かめたいなら、ふるさと納税のほうが向いている。私が2025年に頼んだのは、これである。

黒糖焼酎 奄美 25度(鹿児島県天城町のふるさと納税・楽天)

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島で飲んで、家でも飲んでいる。6回通うというのは、たぶんそういうことである。

6回で泊まった宿は、きれいに二つに分かれた

6回ぶんの宿を並べてみたら、自分でも意識していなかった使い分けが出てきた。

呑む日は名瀬に泊まっている。呑まない日は空港側に泊まっている。

泊まった宿場所屋仁川まで
ホテルサンデイズ奄美名瀬・矢之脇町徒歩6分
ホテル ゆいーネス奄美名瀬・矢之脇町徒歩圏
奄美リゾートばしゃ山村笠利町用安車40〜50分
ホテルカレッタ笠利側(空港から車15分)車30分
奄美ラッキー海の家笠利町(空港から車11分)車40〜50分

きれいに二つに割れている。名瀬の2軒は同じ矢之脇町。空港側の3軒は、空港から車で11〜15分の距離にある。

屋仁川で呑むなら、名瀬に泊まる

私がいちばん多く泊まったのがホテルサンデイズ奄美で、6回のうち4回はここだった。

理由は単純である。屋仁川通りから歩いて6分。呑んで、歩いて帰れる。

黒糖焼酎をロックで飲む夜に、帰りの運転を気にしなくていい——これが屋仁川で呑むうえでいちばん効く条件だと思う。

ホテルサンデイズ奄美(楽天トラベル)

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呑まない日は、空港側に泊まっている

ばしゃ山村にも4回泊まっている。ただし屋仁川で呑んだ日ではない。

空港側は海が近い。朝に海を見たい日はこちらになる。ただし屋仁川までは車で40〜50分かかるので、呑む日には向かない。

同じ島の宿だが、役割が違う。6回通って、私はそれを体で覚えたらしい。

モデルコース:17時に始める名瀬の夜

筆者の実体験から組んだ、はしごの一例。

1日目の夜(王道はしご):17時に脇田丸で舟盛りとヤコウ貝 → 1時間で切り上げて、たかくらで料理とハブ酒 → 締めに油ぞうめん。

2日目の夜(実録コース):17時に若大将で焼き車海老 → 18時からenのテラスで珍しい黒糖焼酎をゆっくり。そのままenに泊まってしまうのも手だ。

到着日の昼の部:空港からバスで名瀬に着く15時前後は、瀬里奈の鶏飯と黒糖焼酎で遠征の開会式。

どの店も人気なので、17時スタートの早呑みが奄美の正解だと筆者は思っている。

帰る前に寄りたい、笠利町用安の2店

名瀬で呑んだ翌日は、空港方面の笠利町用安へ。ここに締めくくりの2店がある。

レストランAMAネシア(ばしゃ山村)|奄美ブルーを眺める朝食

ばしゃ山村の入口

用安海岸が目の前のリゾートホテル「ばしゃ山村」内のレストラン。宿泊すれば、奄美ブルーの海を眺めながらの和朝食が待っている。筆者にとっては、50kmレースのスタート地点という別の顔もある場所だ。

→ 詳細記事:レストランAMAネシア|奄美・ばしゃ山村の朝食と、2ヶ月後の50kmスタート地点

晴れるベーカリー|空港に向かう前の最後の一軒

晴れるベーカリーの外観

奄美空港から約10分、用安バス停前のパン屋。揚げずに焼く奄美カレーパンと塩ミルク、そしてノンアルコールビール龍馬。名瀬から空港へ帰る途中に立ち寄れる立地で、奄美の旅の締めくくりにちょうどいい。通販とふるさと納税もある。

→ 詳細記事:晴れるベーカリー|奄美に来たら必ず行くパン屋。カレーパンは揚げずに焼く

全9店一覧

店名エリアジャンルひとこと
脇田丸名瀬・屋仁川漁師居酒屋迷ったら1軒目はここ
呑みんちゅ名瀬・入舟町地元居酒屋17時入店1時間退店の流儀
たかくら名瀬・金久町島料理居酒屋ハブ酒と外れなしの料理
大島料理かめ名瀬・屋仁川島料理居酒屋長寿草天ぷらぞうめん発祥
若大将名瀬・屋仁川島料理居酒屋焼き車海老が別格
瀬里奈名瀬・ティダモール地産地消レストラン到着日の鶏飯で開会式
en- Hostel & Café bar名瀬・入舟町カフェバー珍しい黒糖焼酎と宿
AMAネシア笠利町用安ホテルレストラン奄美ブルーの朝食
晴れるベーカリー笠利町用安パン屋帰る前の最後の一軒

この研究は、まだ続く

6回通って、まだ行けていない店がある。若大将には再訪できていないし、屋仁川にはまだ知らない暖簾が山ほどある。次の訪問は7回目。このガイドは、新しい店を報告するたびに更新していく。

奄美大島の夜が、良い呑み歩きになりますように。

東京で奄美を味わう

神田に、奄美群島出身の人たちが集まる居酒屋がある。

居酒屋奄美(神田)|奄美じゃないものばかり頼んで、最後に油ぞうめんに着いた

ほかの呑み歩き研究のほうへ

奄美大島以外の記録も、それぞれまとめてある。

福岡遠征の呑み歩き3店まとめ|博多駅・櫛田神社・西中洲を歩いた記録【2026年7月】

日常圏の呑み歩き8店まとめ|平塚・町田・青葉台から御徒町まで【のべ99回】

京都・清水坂から祇園まで4店まとめ|28年、同じ道しか歩いていない研究員の2日間【2025年4月】

油そうめんを、4皿並べてみた

この店のも含めて、油そうめんを4皿並べたら、汁の量が1皿ずつ違った。

油そうめん4皿食べ比べ|奄美の郷土料理は、汁の量で顔が変わる

黒糖焼酎に、自分のラベルを作ってもらった

徳之島の酒造に依頼して、黒糖焼酎「あまんゆ」27度のオリジナルラベルを36本だけ作ってもらった。やってみたら、税務署が出てきた。

黒糖焼酎のオリジナルラベルを作ってもらったら、税務署が出てきた

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