名瀬に呑みに来たら、まず見ておきたい看板がある。鹿児島県で天文館に次ぐ繁華街と言われる歓楽街「屋仁川通り」の入口ゲートだ。表には「屋仁川通り」、裏には「やんご通り」。表と裏で記載が違うのが面白い。地元の人は「やんご」と呼ぶ。このゲートをくぐると、奄美大島に来たという実感が一気に湧いてくる。


そして、その看板のすぐ横にあるのが「脇田丸」だ。場所の説明が要らない店、というのはそれだけで強い。

水産会社直営。店名は漁船のイメージ
店の前にはのぼりが数本はためいていて、「脇田丸」という船を思わせる屋号からして海鮮への期待が高まる。調べてみると、母体は水産会社で、島の南部・古仁屋から魚介が直送されているという。漁師居酒屋を名乗るだけの裏付けがある店だ。

刺身は舟盛りで出てくる。屋号の通り、舟だ。

ヤコウ貝の刺身が新鮮
この店で食べたヤコウ貝の刺身は新鮮だった。ヤコウ貝(夜光貝)は奄美大島ではよく見かける食材で、コリコリとした食感と貝の甘みが焼酎に合う。殻ごと出てくる盛り付けは、見た目のインパクトも十分だ。

合わせる酒は、ここでも黒糖焼酎。奄美で呑むときは割らずにロックが私の流儀で、チェイサーにお冷をもらう。新鮮な貝と焼酎のロック、これで名瀬の夜は成立する。
油ぞうめんの「水分量」問題
もうひとつの好物が、奄美の郷土料理・油ぞうめんだ。初めて見たときは「炒めたそうめん」だと思っていたが、食べると印象が変わる。小魚の出汁が効いていて、これがうまい。
油ぞうめんは店によって水分量に個性が出る料理で、汁気の多い店もあれば、パラッと仕上げる店もある。脇田丸のそれは多過ぎず、少な過ぎず。研究員としては、この「中庸の水分量」が一番食べやすいという結論に達している。

名瀬呑みの出発点として
屋仁川の入口、徒歩0分。名瀬の夜をここから始めて、ゲートをくぐって2軒目に向かう。位置的にも内容的にも、名瀬呑みの出発点にふさわしい一軒だ。
店舗情報
| 店名 | 居酒屋 脇田丸(漁師居酒屋 脇田丸 奄美店) |
| 場所 | 鹿児島県奄美市名瀬金久町3-11-1(屋仁川通り入口すぐ) |
| 電話 | 0997-52-5008 |
| 営業時間 | 17:00〜24:00 |
| 特徴 | 水産会社が母体。古仁屋から魚介直送 |
| メニュー | 舟盛り刺身、ヤコウ貝刺し、油ぞうめんほか島料理 |
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